blog/igi.jp

legal thinking in a divided/connected world
<< March 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 秘密保持契約その1 | main | 秘密保持契約その3 >>

秘密保持契約その2

3.秘密情報の定義その2(例外)
  
秘密情報の定義で、一切の情報を秘密情報とするか、一定の情報のみを秘密情報とするかを問わず、以下のような情報(乙が甲に情報を開示し、甲が秘密保持義務を負う場合を想定)は、秘密情報の定義から除かれることが多くなっており、これらについては、それほど問題はないと思います。
  
(1)乙が甲に開示した時点で、甲が既に保有していた情報
(2)乙が甲に開示した時点で、既に公知、公用であった情報
(3)乙が甲に開示した以後、甲の故意又は過失によらないで公知、公用となった情報
(4)甲が独自に開発した情報
(5)甲が乙に対する秘密保持義務を負うことなく正当な権限を有する第三者から適法に開示を受けた情報
  
また、以上に加えて、開示者が開示することに同意した場合なども、秘密情報から除かれるとしている例もありますが、この場合は、一般的には秘密情報の定義から外すのは妥当ではなく、同意した場合は秘密情報であるものの秘密保持義務の例外として開示できる、というかたちで規定すべきです。秘密情報から外してしまうと、その情報については、秘密保持義務の対象になりようがなくなってしまうので、基本的には、誰に、いかなる目的で、どの範囲の情報を開示するのかについて、同意書においてきちんと明示した上で個別に開示を認めるのが妥当だと思います。同意書についても、秘密情報の指定通知と同様に、秘密保持契約書に様式を定めて添付しておけば、簡便に処理できることになります。

URL秘密保持契約に関する記事のまとめ読みはこちら。

【関連記事】
秘密保持契約その1
秘密保持契約その2
秘密保持契約その3
秘密保持契約その4
秘密保持契約その5
秘密保持契約その6
秘密保持契約その7
秘密保持契約 | permalink | comments(0) | trackbacks(5) | - | -

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.igi.jp/trackback/794854
この記事に対するトラックバック
4.秘密保持義務(守秘義務)その1     秘密保持義務は、基本的には、秘密情報を相手方の同意なく第三者に開示(漏洩)しない、ことを内容とする義務です。秘密保持義務については、一定の例外が規定されるのが通常です。例えば、以下のようなものがあります(乙
秘密保持契約その3 | blog/igi.jp | 2009/01/09 6:02 PM
5.秘密保持義務(守秘義務)その2      (1)開示の範囲    秘密保持義務の例外を規定する際には、秘密保持義務の例外となる場合の「開示の範囲」を定めることが重要です。例外として規定されている場合であっても、関係ない情報の開示を認める必要はない
秘密保持契約その4 | blog/igi.jp | 2009/01/13 1:47 PM
6.秘密情報と知的財産権       秘密情報のやりとりと知的財産権の関係は、2つの側面から考えておく必要があります。まず、秘密情報等の検討の過程で知的財産権の対象となる可能性のある創作物等が生じた場合に、その権利の帰属関係について規定しておくことが
秘密保持契約その5 | blog/igi.jp | 2009/01/14 2:15 PM
7.秘密保持義務違反の効果     (1)損害賠償    秘密保持義務に違反した場合に認められる効果は、生じた損害の賠償請求が認められることです。規定の仕方としては、違反により生じた損害を賠償することを抽象的に規定するのが通常です。この場合に何が損害
秘密保持契約その6 | blog/igi.jp | 2009/01/15 5:15 PM
8.契約期間   契約期間は、秘密情報の内容や、秘密情報を開示する目的などに応じて定めることになりますが、契約期間が終了した後も、一定期間は、秘密保持義務が存続すると定めるのが通常です。その存続期間についても、開示される秘密情報の内容(性質)などに応
秘密保持契約その7 | blog/igi.jp | 2009/01/16 3:09 PM